慶州は街全体が野外博物館といわれるほど古墳や遺跡がゴロゴロしています。街並みを残すため開発の規制もあり、高層ビルもありません。あさりのだしでさっぱり味のヘムルジャンカルククスを食べ食堂を出ると、外は大粒の雨でした。町中にある古墳の横を小走りで通っていると、雷が側に落ちてきました。真っ暗な中、稲妻が古墳の稜線をくっきり浮かび上がらせます。お墓と雷。怖さ半分、美しさ半分。音響効果もばっちりで忘れられない慶州の光景。
バスターミナルで、キリムサ行きのバスに乗ろうとウロウロしていると、まさに目の前をそのバスが出発してしまっています。走り寄って止めようとすると、バス会社のおじさんに大きな声で危ないと怒られました。慶州はさすがに都会。飛び乗りはたしなめられるのかと、かなり恥ずかしい思いをしました。翌日、安東へ出発する際、高速バスに荷物を預けていると、担当のおじさんが「一緒に行こうかなぁ」と冗談をいってきました。私が負けられじと間髪いれず「一緒に行きますか」と切り返すと、それに対する返答が無くシーン。韓国のおじさんに「ひかれて」しまいました。
今回は、南山にも登れず、金ユシンのお墓にも行けませんでした。また慶州に行かなくてはと思っています。もう少し韓国語の腕をあげ、今度はバスターミナルのおじさんを大笑いさせるようなギャグを浴びせようと、心ひそかに誓っています。
もうすぐ梅の季節。心はすでに春。どこかに出かけたくってうずうずしだしています。