この映画のラストに近いシーンで、恋人が遭難して死んだ山に向かって、ヒロインが「お元気ですか」と何度も大声で問いかけます。このシーンを、冬ソナのメイキングビデオのなかでチェ・ジュウさんが学生服を着たまま撮影の合間に真似をしているシーンがあり、それがとても印象に残っていました。
今回、最初から最後まで通してこの映画を初めてみました。この映画がTVで放送されるたびに、何故だか途中で眠くなり、しっかりみたことがありませんでした。ストーリーも過去と現在を行ったり来たりするので、単細胞の脳では時空を行き来できず。。。どうして、韓国や香港、台湾などの人が、この映画に感動し観光にやってくるのか正直良く理解できませんでした。
今回、じっくりみて、納得。雪の中の風景やちょっとしたシーンにも、北海道の美しさが映し出され、その自然の美しさと、人間のはかなさみたいなものが折り重なって丁寧に描かれています。「死」というものが、この映画の中にはてんこ盛りなのですが、描き方はさりげなく。初恋のはかなさは、時間のはかなさでもあり、その中で生きることから逃れることのできない人間のはかなさは、美しい自然の中で音楽を奏でるように軽くも、重くも響きます。
この画像をみて、日本の自然の良さを理解してくれるアジアの人々がたくさんいることに驚きました。これから韓国映画をみるさいには、心してみなければと思ってしまいました。
P.S.雪の日に見るこの映画は格別でした。あと1か月半もすれば、北国にも遅い春がやってきます。